概要
アジャイルな方向づけに使われる、プロジェクトの全体像を捉え、具現化させる方法。 具体的には、以下のものを作ることを指す
- 我々はなぜここにいるのか?
- エレベーターピッチ
- パッケージデザイン
- やらないことリスト
- 「ご近所さん」を探せ
- 解決案を描く
- 夜も眠れない問題
- 期間を見極める
- 何を諦めるのか
- 何がどれだけ必要か
なぜインセプションデッキを作るのか?
- 自分たちのプロジェクトに対する期待を共有して、認識を合わせる
- ステークホルダーの判断材料にする
全体像を捉える
インセプションデッキの前半で、プロジェクトのスコープを明確にする。
- なぜプロジェクトをやるのかを理解している
- よく練られたエレベーターピッチがある
- パッケージデザインがどうなるかを知っている
- スコープの境界が定められている
- 「ご近所さん」と仲良くなろうとしている
我々はなぜここにいるのか?
- お客さんの意図を掴む。
- 必要であれば実際に自分が現場に行ってみる。
エレベーターピッチを作る
- プロダクトを明快にする
- チームの意識を顧客に向かわせる
- 核心を捉える
テンプレート:
- [潜在的なニーズを満たしたり、抱えている課題を解決したり]したい
- [対象顧客]向けの
- [プロダクト名]というプロダクトは、
- [プロダクトのカテゴリ]である。
- これは、[重要な利点、対価に見合う説得力のある理由]ができ、
- [代替手段の最右翼]とは違って
- [差別化の決定的な特徴]が備わっている
パッケージデザインを作る
- 顧客が買う理由を明確にする
- 顧客に訴求する要素を明確にする
- プロダクトの値打ちを明確にする
手順:
- プロダクトの効能(≠ フィーチャそのもの)をあげる
- キャッチコピーを決める
- パッケージをデザインする
やらないことリストを作る
- プロジェクトのスコープを明確にする
やる:
- 検索
- 印刷
やらない:
- オフライン利用
あとで決める:
- 更新
ご近所さんを探す
- プロジェクトに関わりそうな人を明確にする
具現化させる
インセプションデッキの後半で、具体的な解決案とプロジェクトの陣地を決める。
- 技術的な解決案を描く
- リスクを検討する
- プロジェクトの期間を見極める
- 諦めるべきものをはっきりさせる
- プロジェクトに何がどれだけ必要なのかをスポンサーに提示する
解決案を描く
顧客の前で、チーム全員でアーキテクチャ構成図を描く。
- ツール・技術の期待マネジメント
- プロジェクトの境界・スコープを目で確認できる
- リスクを伝えられる
夜も眠れなくなるような問題
プロジェクトのリスクについて腹を割って話し合う。 逆にプロジェクトの成功に何が必要なのかを納得することができる。
例:
- チームが同じ仕事場に居ない
- 顧客を巻き込めない
- 自分の開発環境をコントロールできない
期間を見極める
おおざっぱな予測でもいいから納期を決める。 なるべく短い方が良い。
- 構築 〜3ヶ月
- 受け入れテスト 〜1週間
- トレーニング 〜1週間
- リリース
何を諦めるのかをはっきりさせる(トレードオフスライダー)
プロジェクトに影響を与えるフォースをコントロールする。
- 時間
- 固定する
- 予算
- 固定する
- 品質
- 固定する
- スコープ
- 動かす!
トレードオフスライダーを使ってフォースの影響を顧客と話し合う。
// どれも最優先はNG.
// 同じメモリが2つ以上あってもNG.
MAX <-|--|--|--|--|-> MIN スコープ
MAX <-|--|--|--|--|-> MIN 予算
MAX <-|--|--|--|--|-> MIN 時間
MAX <-|--|--|--|--|-> MIN 品質
MAX <-|--|--|--|--|-> MIN その他プロジェクトの命運を左右する要素
何がどれだけ必要なのか?
プロジェクトに必要なチーム・期間・費用を説明する。